文化祭の日はすぐにやってきた。


私たちの学校は地元とのつながりが強いらしく
たくさん人が来てくれた。


「1の3、夏祭りをテーマに屋台やってまーす」

「輪投げとか、わたあめもありまーす!是非来てくださーい」

芭音と看板を掲げて校内を練り歩く。

小さい子たちが反応してくれる度に二人して喜んでいると、2組のお化け屋敷が目に入る。

「いやー、抽選で負けた時は悔しかったけど…」

「このクオリティなら譲って正解だったね…」


列が並んでいるところの廊下の壁ではお化け屋敷の物語設定の映像が流れていて
より怖さを増している。

教室の中からは時折悲鳴が聞こえてくる。