放課後、キミとふたりきり。


やっぱり人選ミスだよと、茅乃たちに泣きつきたい。


「とりあえず、写真まだだから役割分担だけ決めとこうぜ」

「役割……うん」

「つっても俺やんない方がいいと思うけど」


どうやら矢野くんはやる気がまるでないらしい。

とにかく自分は不器用だしセンスもない。イラストは描けないし飾りつけるのも向いていないと言って、すべてわたしに任せようとしてくる。


わたしは別にそれでも構わなかった。

これは最終的に矢野くんにプレゼントするアルバムなのだから、彼がやるよりわたしがやった方がいいとも思う。


でもそうすると矢野くんの手が完全に空いてしまい、手持ちぶさたになるだろう。

お世辞にも気が合うとは言えないわたしたちなので、間を持たせるためにも、お互い何か作業をしている方がいいと思った。


「じゃあ矢野くんにはハサミね」


悩んだ末に出した、苦肉の策がこれ。

写真を切り抜くという作業をしてもらうことにした。

これなら多少不器用でも、センスがなかったとしても、大丈夫だろう。