送信しようとしていた親指が止まった。 後ろの方の席にいる栄田くんを、ちらりと振り返る。 彼は真剣な表情で教科書を……もとい、教科書に隠したスマホを見ているようだ。 栄田くん、わたしのことを心配してくれてる。 あんなに矢野くんのことでショック受けていたみたいなのに。 いま一番必死になっている人なのに。