長いまつ毛にふちどられた瞳が、無邪気にきらきらと輝いている。


「か、茅乃さん……?」


あまりの衝撃で倒れそうになった。

信じられない。

いったい茅乃は何を考えてるんだろう。

ここは「千奈ひとりに任せるのはかわいそうじゃない?」と、盛り上がるみんなにストップをかける場面じゃないのか。

率先して進めてどうするの。

もう我慢せず倒れてもいいだろうか。

それくらいしないと、この役目から逃れられそうになかった。


「担任の誕生日だから、学級委員が中心になって準備するために残る、でどう?」

「いいじゃん! それ自然だよ!」

「誕生日パーティーの準備ってことにして、明日のお別れ会の準備しちゃう?」

「ちょうどいいじゃん!」

「じゃ、決まりだな!」

「ま、ま、ま、待って……」