放課後、キミとふたりきり。


「ご、ごめんなさい……」



そうか。矢野くんが想像していたのはきっと、矢野くんのように言いたいことを遠慮なくいえる、藤枝さんのような女の子だったんだろう。

それはがっかりして当然だ。


矢野くんはあの絵を理想の放課後と言ったけど、それはわたしにとっても同じだった。

わたしも当時、こんな放課後を過ごしたい、と思う浮かべて描いたのだから。


でもわたしの場合それは夢に近いもので、実現できるとは思っていなかった。

なんだか申し訳ない気持ちになって謝ると「沢井が悪いとかじゃない」とおかしそうに言われた。



「勝手に想像して勝手にがっかりして、腹が立って、ひどいこと言った。悪いのは俺」

「そんな……」

「本当にごめん。悪かった」



沈んだ顔で言われてとても困った。

わたしには矢野くんに謝られるようなことをされた自覚がないんだから。


確かにわたしは言いたいことも満足に言えずにいるダメな奴だ。

それは間違いない。