小さい頃からそうだった。
人より鈍くさく、お荷物になることが多い子だった。
両親が不仲になった時も、やっぱりわたしはお荷物でしかなくて。
離婚についての話し合いや、今後の仕事、生活の取り決めを両親がする間、わたしはしばらくは父方の祖母の家に預けられた。
小学4年生の夏休みの一ヶ月ほど、農家をしている祖母の家でひとりきりで過ごした。
いや、実際は家には人がたくさんいた。
祖母と、同居する伯父夫婦、その3人の子どもたち、つまりわたしの従兄弟。
他にも近くに住む親戚がしょちゅう出入りしていたので、笑い声やケンカの絶えない賑やかな家だった。
その賑やかな広い家にいながら、わたしはひとりきりに感じていたのだ。
あまり顔を合わせることの少ない親戚なんて、他人とほぼ変わらなかった。


