放課後、キミとふたりきり。


「本当にすみません! 講師の先生にも謝らなくちゃ……」

「いいよいいよ。それは僕から伝えておく。何か用事があったんだろう?」

「は、はい。クラス委員の仕事で……」


顔だけ矢野くんを振り返ると、彼はじっとこちらを見ていた。


「だったら気にすることはないよ。僕が気になってお節介で来ただけなんだから。体調が悪かったとかじゃないならいいんだ」

「そんな……。ご心配おかけしました。わざわざ気にして来てくださって、ありがとうございます」


なんて優しい人なんだろう。

だからみんな、まだ部長と呼んでしまうんだ。

宮崎先輩に、部長としてずっと部にいてほしいから。


わたしも部長が卒業していなくなってしまうのが、いまから寂しくて仕方ない。

わたしより少し身長が高いくらいの小柄な人だけど、人としての器がとても大きく、心から尊敬できる人なのだ。



「……あれは、彼氏?」