「ふーん。沢井らしいな」
矢野くんの声は感情の読めないものだったけれど、これはたぶんあきれられたんだろう。
きっと矢野くんは買い物ひとつにそこまで迷うことなんてないだろうから。
「や、矢野くんは栄田くんと行ったりとか……」
「まあたまに。あいつにどうしてもってしつこく頼まれるからうざくて仕方なく。でも俺も基本買い物はひとりだよ」
「そっか……そうなんだ」
俺も、という部分に敏感に反応して嬉しくなる自分がいる。
正反対と言っていいわたしたちだけれど、小さな共通点を見つけたような気持になった。
ひとりで照れくさく思っていると、またわたしたちの間に沈黙が訪れた。
何か話題を考えた時、矢野くんが軽く咳ばらいをした。
「つーかそんなことより、変じゃね?」
「え? 変……て、なにが?」
「写真。小森にプレゼントするやつなのに、小森の写真全然ねぇの」
ドキリとして、写真を貼り付ける手が止まる。


