妖狐と私




「なに言ってんのコイツ。やばいヤツだよ、きもちわりぃ、いこ。」


そう言って、男の子たちは足早に去っていった。


「秋斗!大丈夫!?怪我してない!?」


私は秋斗の肩をつかんで必死にたずねる。


「うん……大丈夫。」

「……はぁ。よかった……。」


私は足の力がゆるんで、その場に座りこんでしまった。


 本当、情けない。

 小学生相手に、こんなに怖がってたなんて。

 でもまるで、自分を見てるみたいだったから。

 どうしてもあの場を見て見ぬフリすることはできなかった。

 それに何より……秋斗が傷つくのが怖かった。

 私みたいに、傷ついてほしくなかったから……。


「……ねーちゃん……」

「秋斗、ごめんね。」


秋斗は私と同じ目線にかがんでくる。

そして私は秋斗に顔を見られないように下を向いて顔を隠した。