初出勤を皮切りに、バイト詰めの毎日な俺の彼女。
分かっちゃいたけど……。
この状況、耐え切れねぇ‼︎
眠たそうな顔で欠伸かましてアイツが帰って来たのは夜9時。
俺が座るソファーの横に、倒れる様に座った。
「ゔぅ〜……疲れたよぉ…。もうヤダぁ…」
「お疲れ。働いて金稼ぐ大変さ分かったか?」
「ちょっと分かった気がする…」
「じゃあ、バイト辞めても…」
「辞めない‼︎まだ辞めないよ‼︎もう少し続けるの‼︎」
よく分からん……。
澄音がこんなにやる気なら、無理に辞めさせることも出来ねぇし…。
「お風呂入って来るね。今日はすぐ寝ちゃお…」
「先、ベッドで待ってるな」
「うん。あ、その前に海翔さん‼︎ぎゅー……」
「ははっ‼︎どしたの?急に」
俺に抱きつき、胸に顔を埋める。
そっと髪を撫でた。
「あたし頑張れる…。海翔さんがいるから頑張れる」
それ、俺の台詞なんだけどな〜…。
だけど今回は俺も頑張るから、澄音も頑張れ。

