答えは一択。
床に座って上目遣いで俺を見詰める澄音に首を振った。
「え〜⁉︎どうして⁉︎」
「ダメなもんはダメだ‼︎学生の仕事は勉強だろ〜。バイトじゃねぇ」
「バイトしたいの‼︎今すぐ、バイトしなきゃダメなの‼︎」
「欲しい物あるなら買ってやるよ」
「それじゃあ、意味無いよぉ〜…」
バイトさせたくねぇ…。
夜遅くなって危険な目に遭ってほしくないし‼︎
いつでも俺が助けてあげられねぇから。
「分かった…。許可書書いてくれないなら出てく‼︎」
「バカか‼︎せめて、俺を納得させる理由でも考えろ‼︎」
「ん〜……世間の厳しさを勉強するため‼︎あと、お金を稼ぐことの大変さとか」
いつも以上に頑固過ぎる‼︎
バイトの経験も必要なのかな…。
これって仕方ないことか…?
焦った俺は、久しぶりにタバコに火をつけた。
「許可書、何書けば良いんだ?」
「う、嘘⁉︎やった〜‼︎ありがとう‼︎海翔さーん‼︎」
「仕事次第で辞めさせっからな‼︎」
「ふふっ‼︎大好きー‼︎」
俺、過保護なのかな?
すげー心配なんだけど‼︎