着々と準備を始める海翔さん。
左耳にピアスを付けながら言った。
「ここ、オートロックだから勝手に出てけよ」
「…ねぇ、海翔さん。ここにいちゃダメですよね…」
「ダメです」
「家事とか、なんでもやります‼︎もう少し置いてもらえませんか⁉︎」
図々しいにも程がある…。
でも、海翔さんの所にいたら安心するの……。
「お前の仕事はなんだ?」
「へっ?仕事は……学生です…」
「お前の居場所はここじゃねぇ。今日だって平日だぞ。学校行け」
「学校行くから‼︎お願い‼︎」
「絶対ダメ」
この顔は、ほんとにダメだ…。
仕方ないよね……。
海翔さんが仕事に行った1時間後に、あたしもマンションを出た。
『ありがとうございました』
置き手紙だけを残して。
だけど、もう手遅れだよ…。
危険な恋にハマってしまった。
海翔さん、一目惚れしちゃった……。

