【海翔side】
何事も無かった様に、澄音が作ってくれたメシを食う。
そして、また何事も無かった様に、俺は家を出た。
仕事まであと3時間の空きはあるけど、事務所のスタジオに来た。
もちろん、俺の頭を冷やすため……。
ただ、無心にギターを弾き続けた。
かなり軽率な行動したよな……。
今朝の澄音の切ない表情が、頭から離れない…。
うわ〜………俺のバカ‼︎
すると、スタジオのドアがそっと開く。
ギターを背負った一輝が来た。
「貴重な空き時間なのに1人で演奏かよ…。海翔も寂しいな…」
「お前こそ。芽衣子に追い出されたとか?」
「あながち間違いじゃねーかも…。大学の友達来るんだってさ〜」
芽衣子(メイコ)は、一輝が中1から付き合ってる彼女で、現在同棲中。
かなり理解のある気立ての良い彼女だと思う。
「可愛い女子高生の彼女とケンカでもしたのか?」
「しねーよ。つーか、まず彼女じゃねぇし‼︎」
「あっそ。そんな小学生みたいな反応されても説得力ねぇよ」
俺もガキ扱い……。

