叶わない夢を抱いてしまう。
もしかしたら、今も夢見てるのかも。
だって、海翔さんは3日間帰って来ないんだよ?
そんな間にも、優しくベッドに降ろされた。
「今度からちゃんと自分のとこで寝ろよ。次やったら、マジでちゅーすんぞ。クソガキ」
いつもの調子の文句。
夢なら何を言ってもアリだよね。
「キス…しても良いのに…」
「寝ボケてんのか。早く寝ろよ」
「…キス、してよ…」
所詮、現実世界ではいつも子供扱い。
せめて夢の中だけでは、大人扱いしてよ……。
ファーストキスが海翔さんなら嬉しいもん。
その瞬間、唇に柔らかい感覚が走った。
今、あたし………
本当にキスされたの?
夢にしては、あまりにもリアル過ぎる……。
うっすらと目を開けると、部屋から出て行く海翔さんの背中が見えた。
「調子狂わせんなよ……」
なんて声を最後に、あたしは睡魔に負けてしまった。
海翔さん、おやすみ………。

