年末に近付くにつれて、海翔さんの仕事も増して多忙……。
帰って来ない日も普通にある。
だから最近はちょっと寂しい…。
「海翔さん…。朝だよ、起きて…」
真夜中に帰って来た海翔さんを早朝6時に起こす。
あたしが目覚まし代わりなんだって。
全然疲れ抜け切れて無い顔してる…。
「あと5分…」
「ダメだよ。6時半には倉吉さんが迎えに来るんでしょ?」
「澄音……手ぇ引っ張って……」
男の人らしい骨っぽい手を握り、起こしてあげる。
手、離したくないよ……。
「…どうした?あ、俺が仕事行くから寂しいんだろ‼︎ガキー」
「うん、寂しい。あたしも、フルールのライブ行きたい‼︎」
「おかげさまでチケットは完売致しました〜」
「それなら……早く帰って来て?」
「3日間家空ける俺に無理な願い事するな…」
困らせてる……。
わがままな自分は大嫌いだ…。
笑顔で見送ってあげられない子供な自分に嫌気が差した。

