真面目な顔した海翔さんは、そのまま言葉を続けた。
『本命彼女か…なんて報道出てましたけど、ガッツリ本命彼女です』
海翔さんらしい言い方‼︎
あんなに泣いて離れる事を嫌がってた時が懐かしく感じる。
『本命という事は、結婚を前提に…と捉えて宜しいでしょうか?』
『はい‼︎結婚もするつもりです』
『では、プロポーズの言葉というのは?』
『テレビよりも、まずは彼女に伝えに行きたいと思います』
質疑応答でも、あたしを嬉しくさせる答えばかり。
嬉しくて泣いちゃうから〜‼︎
約30分程の会見が終了。
迎えに来てくれる事を信じて、ひたすら待っていると………。
ピンポーン––––––––
部屋にインターホンが響いた。
勢いでドアを開けると、テレビと同じスーツ姿で薔薇の花束を抱えた海翔さん。
「寂しい思いさせてごめん。約束通り、迎えに来た」
「…っ、海翔さーん‼︎」
抱きつくと、海翔さんの香水の匂いがふわりと香る。
あぁ…本当に海翔さんだ…。

