【澄音side】
受験とか、悩み事が重なり熱を出しちゃった…。
でも、仕事の合間を縫って看病してくれた海翔さんのおかげで復活‼︎
学校にも行ける様になり、すぐに冬休みを迎えた。
そう、高校生活最後の冬休み。
もうすぐクリスマスだし、海翔さんと過ごしたいな〜‼︎
家に1人、テレビを観て海翔さんの帰りを待つ夜のこと。
9時には帰るって言ってたのに〜…。
もう、10時過ぎてますけど⁉︎
そんな時、テーブルの上に置いたあたしのスマホが鳴った。
海翔さんから電話‼︎
「もしもし‼︎海翔さん‼︎遅いよ〜…」
『あー…えっと、ごめん。澄音ちゃん、一輝だけど…』
「へっ?一輝さん?」
なんで、一輝さんが出るの?
そして低めの声色が、あたしの不安を煽る。
『落ち着いて聞いてな?実は、海翔が病院に運ばれてさ…』
「えっ…。海翔さんが…なんで…っ」
優しく宥めてくれる一輝さんの言葉は、すり抜ける。
ただただ、頭の中は真っ白になり指が震えた。
海翔さん、どうしたの…?