「おー、澄音。おかえり」
「ただいま〜。海翔さん、眠たそうだね?最近、寝不足?」
「まぁな。もう年末のライブの打ち合わせしてっから」
ふわぁ〜っと大きくな欠伸を一つ。
三者面談、海翔さんに頼むのは絶対に無理だよね…。
そんな時、むにっと指で頬を摘ままれた。
「お前、悩んでる顔してる。学校で嫌な事でもあったか?」
「なっ、何もないよ‼︎」
「俺に嘘付けると思うなよ〜‼︎話ぐらい聞いてやる」
「えっ⁉︎いいよ‼︎だって、海翔さん疲れてる…」
「うるせぇよ。澄音の顔見たら一気に復活したんですー」
ケラケラと笑って見せて、海翔さんはあたしの腕を引っ張った。
行き先はソファーで海翔さんの膝の上に座らされた。
優しさと距離感にドキドキする…。
「で?何あったの?」
「実は……学校で三者面談がありまして…。今更、お母さんに来てもらうのも気まずいし…」
「ふーん…。俺も仕事で時間調整ムズイしな…」
その前に、海翔さんが学校来たら担任椅子からひっくり返るよ…。
学校中大騒ぎでしょ‼︎

