カフェを後にし、マンションまで芽依子さんが車で送ってくれた。
ピンクの可愛い軽自動車で。
「海翔いなくて不安な事も多いでしょ。何かあったら、いつでも連絡してね‼︎」
「ありがとうございます‼︎芽依子さん、大好きです‼︎」
「あら〜‼︎可愛いこと言ってくれるのね。澄音ちゃんに浮気しちゃおうかな〜」
なんて、茶目っ気たっぷりに笑ってあたしを見る。
ほんとに優しいし美人さんで、あたしの憧れの女性だ……。
「澄音ちゃん。今日はありがとう‼︎また、お茶しようねっ」
「はい‼︎是非‼︎」
ヒラヒラと手を振り、車の並に消えてしまった。
芽依子さんに会って少し元気出たかも‼︎
マンションの鍵を開け、玄関でローファーを脱ぐ。
1人の空間は慣れてたはずなのに……。
海翔さんがいないと寂しい…。
だけど『早く帰って来て』なんて、夢を追い掛けてる海翔さんに言えない。
あたしは、歌ってる海翔さんが大好き。
だから、離れてても海翔さんの事を応援するよ。
ちゃんと待ってるから、早く帰って来てよね。

