マンションを飛び出して学校へ直行‼︎
そして、ガヤガヤと騒がしい朝の教室に入ると肩を叩かれた。
振り返れば、朝練終わりで制汗剤の匂いがする龍也。
「おはよ。澄音」
「龍也‼︎おはよう‼︎」
「あ、あのさ……」
「うん?何?」
龍也の顔を覗き込むと、頬を赤くして目を逸らす。
変なの〜……。
「来週の金曜日に瑠奈とか、みんなでカラオケ行くんだけど…。お前もどう?」
「来週の金曜日かー…」
あっ、絶対にダメだ‼︎
来週の金曜は海翔さんの誕生日だよ‼︎
「ごめん‼︎龍也‼︎その日、彼氏の誕生日なんだ……」
「そ、そっか‼︎仕方ねぇよな…。どっか行くの?」
「ううん。2人で家でゆっくり過ごすだけだよ」
「澄音となら、それだけでも楽しそうだもんな。…じゃあ、また誘うな‼︎」
ニカッと笑い友達のところへ行ってしまった。
意味深な発言気になるけど……。
あたしは海翔さんの側にいたいの。
大好きな人の誕生日だから‼︎
考えるだけで楽しくなってきた‼︎

