あたし自身あまり経験が無い事…。
「行きなよ‼︎」なんて軽く言えたもんじゃない。
「あたしさ、お兄ちゃんが有名でしょ?調子に乗ってるとか…悪口言われるんだよね…」
「そんな…。みんな、なんで…」
「お兄ちゃんのせいじゃないのに…っ。それで、学校嫌になって…っ」
ポロポロと大粒の涙を落としながら、話してくれた。
海翔さんが有名だからこその悩み…。
あたしには、ただ背中を摩ってあげる事しか出来ない……。
「菜々海ちゃんは、海翔さんのこと大好きなんだよね?」
「えっ…。は、はい‼︎自慢のお兄ちゃんです‼︎」
「あたしも‼︎だから、胸張って良いんだよ‼︎自慢だもん‼︎」
「じゃあ、あたし……このままで良いのかな…」
「うん。学校だって無理しなきゃ良い。何かあったら、あたしと海翔さんで全力で守るし‼︎」
泣きながらも、大きな笑顔を見せてくれた。
菜々海ちゃんは良い子だよ。
素直で、真っ直ぐ。
まるで、海翔さんみたいにね?

