【澄音side】



冷たい秋の風が頬を撫でる早朝6時過ぎ。


海翔さんの車が、空港の国内線ターミナルに横付けされた。


新品のピンクのスーツケースを車から降ろしてもらう。


今日から5日間、橘澄音は修学旅行に行って来ます‼︎


「気をつけろよ。お前、ドジなんだし」

「大丈夫だよ〜‼︎心配しないで?」

「心配するっつーの…。知らないヤツには?」

「着いて行かない‼︎」

「よし、行って来い‼︎」


額にちゅっとキスされた。


ここ、外なのにちゅーしてくれた〜‼︎


「こっちは帰って来たらな?」

「うんっ‼︎えへへ〜…行って来ます‼︎」


唇に指で触れられると、朝からドキドキしちゃう。


きゅんきゅんする〜‼︎



そしてゴロゴロとスーツケースを引っ張り、集合場所に到着‼︎


すぐに瑠奈が見付けてくれた。


「おはよ〜‼︎澄音‼︎楽しみだねぇ‼︎」

「うん‼︎楽しみ‼︎自由行動、一緒に回ろうね‼︎」

「もちろーん♪」


朝早い飛行機に乗り、いざ修学旅行へ。


機内はほぼみんな爆睡だけどね……。