エレベーターから降り、マンションの鍵を開けてびっくり。
リビングの電気着いてるし……。
まさか…と思ってドアを開けると、ソファーに縮こまりスヤスヤ眠る澄音。
テーブルには、ノートと教科書が散乱してた。
そいえば、明日からテストって言ってたっけ……。
「澄音。ベッド行かねぇと風邪引くぞ」
「…んっ、海翔、さん…」
「ったく…ちゃんと掴まってろよ」
「うん……。おかえりなさい…」
「ただいま」
軽い体を抱き上げてベッドに降ろした。
幸せそうな顔しやがって……。
「…あんまり根詰めても良いことねぇぞ。無理すんなよ」
「ん…。海翔さんも、ね?」
「そうだな。シャワー浴びたらすぐ隣行くから。ちゃんと寝とけよ」
「…分かった…。おやすみ…」
髪をぐしゃっと撫でてやれば、すぐに聞こえて来た寝息。
この可愛い寝顔見てたらさ、明日も頑張ろうって思える。
ほんとに人を好きになるって不思議だ…。
もう少しでツアーも終わる。
そしたら、思う存分に澄音の側にいてやるからな。