それから数日後、澄音と初めて会ったバーに行ってみた。
明日の仕事は午後からだし飲んで寝よう。
「うわ…最悪だな…」
いざ、車を出したら外は土砂降りの雨。
洗車めんどくせぇな〜……。
構わず車を走らせてバーの看板が見えた時、1人の女がしゃがみ込んでた。
まるであの時のアイツみたいに……。
傘を差して近付き確信に変わる。
「…澄音か?」
「あ………海翔さん…」
全身びしょ濡れ状態。
しかも、ブレザーの制服姿。
「良かった…。海翔さんに会えた…」
「お前家は?つーか、こんな雨の中なんで…」
「友達の家にいたけど彼氏来ちゃって…。この辺コンビニもないから…」
「とりあえず、俺んち行く。立てるか?」
「…はいっ」
力無く笑うコイツの手を引っ張る。
指先がかなり冷たい…。
相当冷えてんな……。
急いでマンションに戻り、玄関先でタオルで髪を拭いてやる。
そして、バスルームに直行させた。

