夕日が沈み始めた午後。
部屋でスマホをいじってた澄音を外に連れ出した。
「ねぇ、海翔さん‼︎もう夜だよ?こんな時間にどこ行くの?」
「まあまあ黙って着いて来いよ。ほら、車乗った〜」
「う、うん……」
不安気な顔した澄音を乗せて、夜の道を走る。
助手席に乗った澄音は、カーナビを操作して『フルール』の曲をかけた。
自分の曲聴くのはビミョー……。
「あたしね、この曲好き」
「俺らの数少ないバラードな。作曲すげー時間掛かった」
「そうなんだ?…海翔さんの声が好きなんだよね〜」
「そりゃ、どうも。ボーカルとして嬉しい限り」
「あはっ‼︎でも、一番は隣にいてくれる海翔さんが好き、です…」
一瞬、ハンドルを離しそうになった…。
澄音がデレたんだけど⁉︎
ガラにも無く、心臓がうるせぇ……。
「海翔さんはあたしのこと好き?」
「言葉に出さねーと分かんない?」
「そんなことないけど…」
俯いたままの澄音を乗せて約20分後。
目的地の小高い丘に到着。

