軽くリハが終わると、今度は新曲作り。
主に俺と愛斗が歌詞担当。
一輝と嶺が作曲担当。
「海翔〜‼︎俺、新しい歌詞書いて来たんだ〜‼︎」
「へぇ〜、どんなの?」
「今回は冬に向けて、クリスマスっぽいラブソング〜♪」
「女たらしのクセに、よくこんな切ない歌詞書けんな…」
「女たらしにしか分からない恋もあるんですっ‼︎」
俺にはよく分からん………。
新曲作りに没頭し過ぎて気付けば夜中の11時。
「やべ‼︎時間考えてなかった‼︎嶺も半分寝てっから今日は解散‼︎」
一輝の声で、マネージャーの車で帰る。
ここ最近はマジで睡眠時間足りてねぇから、帰ったら即寝てやる……。
「カイ。明日17時にスタジオ入りな」
「それまで寝てるわ。倉吉、お疲れ様」
「はい、お疲れ〜」
マンションの鍵を開けて入ると、あの女の姿はナシ。
代わりに、テーブルに置き手紙が。
見掛けに寄らず、意外にキレイな字。
いたらいたでうるさかったけど、いなくなると物静か。
アイツちゃんと家帰ったのかな……。
つーか、なんで心配してんだよ…。

