マンションに帰れば、こんな日に限って海翔さんが帰ってる…。
複雑な気持ちのまま、リビングのドアに手を掛けた。
だけど、海翔さんはいつも通りソファーに座ってテレビを観てるだけ……。
「澄音、おかえり〜。今日遅かったじゃん。居残りかー?」
「ううん…」
どうして、そんな態度なの?
あたしに話すことは?
たくさんの疑問が浮かんでは消える。
このままじゃ、ダメだよね…。
海翔さんのことが好きだからこそ、ちゃんと話さなきゃ……。
「ねぇ、海翔さん」
「ん?なに?」
分かってるくせに……。
なんて、思いながら海翔さんの向かい側の床に座った。
「今日、ニュースとか週刊誌で観たの…。あれほんと?」
「あー……熱愛報道のやつ?澄音、マジで信じてんの?」
「えっ…。それは…」
「仕事の付き合いで行っただけ。それに、2人じゃなかったし。別に良いだろ?」
別に良い?
あたしの心のどこかで、ぷちっと何かが切れた。

