【澄音side】
色取り取りのネオンが輝く夜の繁華街。
少し奥に進み裏道にひっそりと佇むバーの前にしゃがみ込む。
さすがに、10月にもなると夜は冷え込むな〜……。
ミニスカートにヒールって、季節感間違ったかも〜…。
なんて考えながら、キツめに巻いた金髪の傷んだ毛先を指先で触るあたし。
女子高生とゆう肩書きを持つ16歳。
高校に入学し友達が変わると、半年足らずであたしも変わった。
中学時代の友達に会ったら気付かれないんじゃない?
会うことも無いだろうけどね。
カランカラン––––––––
バーのドアが開く音……。
背の高い1人の男性が出て来た。
暗くて顔はよく見えないけど良いや。
…早く大人になりたいの。
知らない世界に踏み出したい。
ちょっぴり危険な恋ってモノを経験したいから……。
震える手をぎゅっと握りしめて、男性に声を掛けた。
「お兄さん。あたしを拾ってよ。好きに遊んでくれて良いから」
すると、男性はあたしの目の前にしゃがむ。
よく顔を見て腰が抜けそうになった。