不良少女



「元々さー、決まってたことなんだよねー」


ハッと横を見るとリカさんが真剣な顔で俺を見ていた。


「もし、この族の誰かの大事な人が酷い目にあったら解散って。

大切な人を危険に合わせてまで、する意味はあるのかって考えた結果NOだった。

それだけだよ」


優しくリカさんは微笑むが、その瞳の奥は真っ黒だった。

何も映していない。

救いたい、リカを…。


「カナ、前俺に言ったよな。

俺さ決心ついた。
俺もリカに一生ついて行ってもいい?」


何か闇があるんだリカさんには。

俺はそれを支えたい、恩返しがしたい。