「じゃあ引き上げるよ。 全員、撤収ー」 ゾロゾロと出口に歩み出す奴らを呆然と見ていると、 「行くぞ、勇希。 話は後でたっぷりと聞いてやんよ」 ニカっと笑うマオの顔を見て俺はただただ安心したのと同時に体の力が抜けるのはほぼ同時の事だった。 「お疲れ、勇気」 リカさんは俺に優しい微笑みを投げかけた。 「「お兄ちゃん大丈夫⁇」」 目を開けると、沙希と、沙希の一個下の妹雫(しずく)がいたことにホッとため息を吐く。