「リーダー⁇ 楽しそう、私もいくっ」 と言って、俺の隣をトコトコ歩きはじめた。 何不自由なく、幸せに育ってきたんだろう。 彼女には傷一つない。 「君には関係ない世界だから、早く帰った方がいいですよ」 「いーの、いーの。 さ、行こっ」 そんな、楽しそうに行くところじゃないんだけど…。 「お嬢、そんなとこにいらしていたのですね。 おい、横浜 (よこはま)こちらが梨花様だ、無礼のないように」 黒いスーツに身を包んだ男がリーダーに彼女を紹介している。