「思いっきり切ってください」 僕の髪の長さを見て少し引き気味の美容師さんにハッキリ告げた。 今までの僕はこの髪の毛と一緒に切り捨てる!! どんどん頭が軽くなって、視界に光が差す。 それが怖くてぎゅっと目を瞑って桜田がくれたブレスレットを触る。 ざわっ 周りがざわついている。そんなに僕がおかしいのか。 「...野くん...長野くん...」 桜田...。 パッと目を開けると桜田がいた。 カットが終わっても動かない僕を心配したのか。 「長野くん。素敵だよ」 桜田が花のように笑う。