「ちっ」






走りながら、柳沢は携帯電話を取り出すと電話をかけ始める。






「はあ...はあ...おい!原田!!...K路地だ!...はあ...早くしろ!!」






『りょーかいッス。見た目はどんな感じですかー?』







「あ、ああ?!見た目!?...はあ...短髪で青いTシャツに...はあ...黒いズボンだ!」








くっそ!どんどん距離が離れていやがる







『わかりましたー。捕まえたらまた連絡しますねー。あ、あともう張ってるんで走らなくて大丈夫ですよ。先輩』








「はあ!?そういうことは早く言えよ!!くそっ」








『あはは。すいませーん。んじゃ。また。失礼しまーす』







原田あいつふざけていやがる...