「--『みんな私が殺してしまった。結局私は壊すことしかできないの。それならいっそずっと悪役でいいわ』そうして黒薔薇は朽ち果てるまで他の花々を棘で殺していきました」
「はい。いいぞ」
カタンと静かに桜田が席に座る。
「よくページがわかったね。」
さっき僕と話していたときは桜田もページを開いてなかったはずだ。
「好きだから...」
え??
突然の言葉に赤面した僕をみてクスっと笑い説明してくれた。
「薔薇が好きなの。特に黒薔薇が」
「ああ...。だから、これ薔薇なんだ」
桜田にもらった薔薇のブレスレットを見せる。
「そうだよ。」
そしてまたニコリと笑った。