まるで、今日の天気を聞かれているみたいにあっさりと自殺願望を聞いていて僕は真剣に答えたのに桜田は興味なさげに相槌をうった。






「桜田は?」



「…殺して欲しいと思ったことはあるよ。」



「え?…」




ポカンとしている僕の顔を可笑しそうに見たあと、桜田がフェンスがない屋上のふち。


1段高くなった場所に勢いよく立った。







1歩踏み出せば、校庭に…落ちる。






「さ、桜田!!?なにしてっ!」





ほとんど食したお弁当を投げ出し桜田を止めにかかる。





と、桜田がこっちを向いて吹き出した。






「あははっ…飛び降りるとでも思った?」



「な!?僕は真面目にっ」






騙されたと気付き怒る。






「ふふっ。面白いね。長野くん」




「…」






あまりにも美しく笑うので怒るのも馬鹿らしくなってきた。



桜田はそんな僕をみていつもの微笑を浮かべると、ふちから降りて近づいてきた。