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見ていてさすがに痛々しい。




息子を亡くしたときの俺のようだ。




俺と違ったのは、泣き終わった後しっかりとした強い目で長野はこう言った。





「柳沢さん達ってこのクレイムっていうのを、追っているんですか?それとも桜田を?相良を?」





「聞いてどうする?」




「僕も連れて行ってほしいです。」





そうきたか...。





原田を見ると全力で首を振っている。





「行ってどうするんだ?」





「桜田を助けたいです。最近桜田は、あまり学校に来ません。さっき柳沢さんが言った通りおそらく桜田は復讐する気です」





ほう...。





「もし、クレイムを追っているならまだ本拠地には達していませんね?いくら冬樹の弟だからって質問はクレイムを仕留めてからでもできますから」





臆病そうに見えて観察力と考察力はあるってことか。






「いいだろう」





「先輩?!」




「ありがとうございます」





原田が慌てていたが、俺は無視をつらぬいた。





「それじゃ、長野。作戦会議といくか」




「はい。」