6月29日

いつの間に登録したのかわからないけれど、クレイムって人からよく電話が掛かってくる。内容は...思い出せない。手が震えて字がうまく書けない。







これは...。


典型的な薬物中毒だ...。


冬樹は大学にいたクレイムメンバーにはめられたっていうのか。








7月2日

変なものばかり見える。怖い。
わかっている。これは薬物の症状だと。涼子が薬を捨てたりしてくれるのに、僕は隠れてまたあのバーに行ってしまう。こんな自分が嫌だ。


7月15日

もうダメかもしれない。
相変わらず涼子は僕を見捨てずに一緒にいてくれる。
そんな彼女が大好きだ。なのに...僕は...





7月20日

僕は今日飛び立とうと思う。
ごめんなさい。母さん、父さん、智也、それに大好きな涼子。
ずっと一緒にいようって言ったのに守れなくてごめんね。

愛しているよ。涼子。










ここで、日記は途切れていた。







「いい収穫ですよね。これ」



「ああ...そうだな」






ひでえ。話だ。