「はあっ?」
思わず立ち止まり振り向いてしまった。
「あなたには関係ないことです」
「あ。図星だ」
うひゃひゃ、と榎本さんが笑う。
バカにされた気がする。
「……何なんですか」
睨み付けたあたしに、榎本さんは言った。
「アルコール入ると人肌恋しくならない?」
「はあ?」
「おっと。前方にあんな建物が」
榎本さんはずっと向こうに小さく見えるいかがわしいホテルを指差して、へら、と笑った。
「休憩していく?」
最低。
「失礼します」
あたしは険しい口調で頭を下げ、今度こそ振り返らずに歩き出した。
最低。
なんて軽薄な人。
「あ、待って。嘘だよ、冗談」
榎本さんは小走りに追い掛けて来て横に並ぶと、
「悪かった。ごめんなさい」
あたしの顔を覗き込み、困った顔をしてみせた。
「酔っ払いの悪ノリです。ごめんなさい」
そして、通りかかった空車のタクシーを拾うと、相乗りするように言った。
「今って忘年会シーズンでしょ。次、いつ拾えるか分からない」
確かに、彼の言う通りだった。
思わず立ち止まり振り向いてしまった。
「あなたには関係ないことです」
「あ。図星だ」
うひゃひゃ、と榎本さんが笑う。
バカにされた気がする。
「……何なんですか」
睨み付けたあたしに、榎本さんは言った。
「アルコール入ると人肌恋しくならない?」
「はあ?」
「おっと。前方にあんな建物が」
榎本さんはずっと向こうに小さく見えるいかがわしいホテルを指差して、へら、と笑った。
「休憩していく?」
最低。
「失礼します」
あたしは険しい口調で頭を下げ、今度こそ振り返らずに歩き出した。
最低。
なんて軽薄な人。
「あ、待って。嘘だよ、冗談」
榎本さんは小走りに追い掛けて来て横に並ぶと、
「悪かった。ごめんなさい」
あたしの顔を覗き込み、困った顔をしてみせた。
「酔っ払いの悪ノリです。ごめんなさい」
そして、通りかかった空車のタクシーを拾うと、相乗りするように言った。
「今って忘年会シーズンでしょ。次、いつ拾えるか分からない」
確かに、彼の言う通りだった。



