恋蛍~君の見ている風景~【恋蛍 side story】

「陽妃ぃ。帰ぇたんなぁ」

「ただいま、おばあ」

「ああ、うれしいねぇ。おばあ、陽妃が大好きなんだしさぁ」

おばあはあたしの腕からすり抜けるように離れると、あたしの両手を小さな骨と皮の手で包み込んで、

「相変わらず、しるー(白い)手ぇだねぇ」

と、自分の額に当て、たっぷりの時間をかけて、言うのだった。


「カフー、アラシミソーリ」


幸せが、訪れますように、と。






ガラスのように澄んだ青空に綿菓子のように湧き上がる入道雲。

クリアブルー色の海のずっとずっと向こう。

水平線の彼方に広がる薄い金色の雲の隙間から、天使の梯子が水面に降り注いで、いつまでも水面が燦然と煌めいていた。






 【くぬお話は、とぅいび。】


最後まで読んでくださり、ありがとうございました。