その、あの海のように青く透明で、優しい潮風のような声に、もう涙が堰を切ったようにあふれて止まらなくなってしまった。
約束、覚えてるよ。
忘れるわけないじゃん。
忘れるわけがないでしょ。
本当はつかみかかって、マシンガンみたいに言ってやりたいのに。
心が破裂しそうにいっぱいで、言葉がまとまらない。
うーうー、うなりながら泣きじゃくるあたしに、海斗は「困ったねぇ」と眉毛を八の字にして、額に小さなキスを落として、また笑う。
そして、わた雪が降りやまない夜空をほんのりと照らす月を見上げ、
「ずるいっさぁ、陽妃ぃ。一緒に見ようって約束したのにさあ。先にひとりで来てさー」
そう言って、くすぐったそうに笑った。
「けど、ほんとに綺麗さ。びっくりしたよ」
と海斗は夜空、雪、住宅街とあたりをぐるりと見渡したあと、どこがさみしそうな表情でかすかに声を震わせた。
「おれ、でーじ綺麗な街で生まれたんだね」
ふわり、ふわり。
綿なのか、雪なのか、はたまた本当に天使の羽根なのか。
とにかくしきりにあたりは白く白く染まっていく。
「ここはでーじきれいなとこさ」
いい街だね、と海斗は6つのクーポラが雪明かりに照らされる教会や、閑静な住宅街を見渡して、嬉しそうにしている。
でもさ、だけどね、と今度は肩をすくめて申し訳なさそうにはにかむ。
「だけど、おれには少し寒すぎるさ、ここは。だから、だからさ、陽妃」
低くて優しい、物静かでやわらかな話し方も、出逢ったあのころのまま。
「そろそろ、帰ぇらんかね、一緒に。島にさ」
約束、覚えてるよ。
忘れるわけないじゃん。
忘れるわけがないでしょ。
本当はつかみかかって、マシンガンみたいに言ってやりたいのに。
心が破裂しそうにいっぱいで、言葉がまとまらない。
うーうー、うなりながら泣きじゃくるあたしに、海斗は「困ったねぇ」と眉毛を八の字にして、額に小さなキスを落として、また笑う。
そして、わた雪が降りやまない夜空をほんのりと照らす月を見上げ、
「ずるいっさぁ、陽妃ぃ。一緒に見ようって約束したのにさあ。先にひとりで来てさー」
そう言って、くすぐったそうに笑った。
「けど、ほんとに綺麗さ。びっくりしたよ」
と海斗は夜空、雪、住宅街とあたりをぐるりと見渡したあと、どこがさみしそうな表情でかすかに声を震わせた。
「おれ、でーじ綺麗な街で生まれたんだね」
ふわり、ふわり。
綿なのか、雪なのか、はたまた本当に天使の羽根なのか。
とにかくしきりにあたりは白く白く染まっていく。
「ここはでーじきれいなとこさ」
いい街だね、と海斗は6つのクーポラが雪明かりに照らされる教会や、閑静な住宅街を見渡して、嬉しそうにしている。
でもさ、だけどね、と今度は肩をすくめて申し訳なさそうにはにかむ。
「だけど、おれには少し寒すぎるさ、ここは。だから、だからさ、陽妃」
低くて優しい、物静かでやわらかな話し方も、出逢ったあのころのまま。
「そろそろ、帰ぇらんかね、一緒に。島にさ」



