そんなお願いも完全に無視して封筒の中身を取り出す美女さん

「やめてください!」

俺のストップも当然のように無視

「……っ」

「……え?」

そんな美女さんが驚いたように息をのむ

「……これは…どこから?」

どこからってきかれても

言えるわけない

自供って裁判とかで一番重視されるんじゃなかったっけ

リスク高ぇもん

言えるわけない

俺は無言で首を振る

「……そう」

さっき騙されたので今回は気を張ったまま

でもいつまでたっても何もしてこない

いや、してほしい訳じゃあないんだけどもね

むしろ不審といいますか

「……あなた……」

「……?」

なんだろう、いきなり

仕掛けてくるか?

慌てて身構える

「あなた、素敵ね……」

「……は?」

素…敵……?

「本当に素敵……
……だから、ね?」

そう言うと俺の方に歩み寄る美女さん

「……I hope you have a good dream」

その言葉を聞いた瞬間

ハンカチのような布で口を塞がれた

「―――――――――んーーーー……」

甘い……匂い……?

必死に抵抗しようとしたが、力が抜けていく




                 ……good night」


消えていく意識の奥で聞こえた美女さんの声は

どこか嬉しそうで

そして



冷たかった……