さっき俺が入ってきたところから出ればそこまで目立たないハズ

なんてったって隠し扉だし

なんてったって、ね

入ってきた場所はもう壁にしか見えなかったけど勘で適当に押してみる



……んー

開かない

結構いろんなとこ押したと思うんだけど開かない

「心、手伝って」

「……みっちゃん、言いにくいんだけど……開かないよ、たぶん
僕試したから……」

二人の力なら!という俺の期待は消え去る

「……ごめん」

いや、いいんだよ

心は事実を言っただけなんだ

うん……

「別のところには出られるところないかな?」

辺りを見回す

いつまでも自分にドンマイしてたって進まないもんね

「……あ、言い忘れてたけど窓は……」

ん? 窓?

そうだ、窓!

この部屋には小さいけれど窓があるじゃないか!

「サンキュー心!」

そう言うと俺は窓の鍵に手をかけたのだった