あたしと京一郎の手は離れ、果歩が京一郎の上に乗りかかるようにしてこける。
「ちょっと何してるの!」


あたしが怒鳴ると果歩は慌てて立ち上がり青ざめた顔で「ご、ごめんなさい!」と、謝ってきた。


「俺は大丈夫だから。足、ひねったの?」


「ちょ、ちょっと躓いただけです」


果歩はそう言い、足早に教室を出て行ってしまった。


せっかく少しいい雰囲気だったのに邪魔なんだよ!!


あたしは教室を出た果歩の後ろ姿を睨み付けていたのだった。