やっぱりこの美は休みなのだと、ホームルームの時間に知った。


勉強疲れが出たのか何人か欠席している生徒たちもいる。


こういう時に頑張って勉強をしてみんなとの差をつけておけば、テストでも大きな違いが出て来るのだ。


たった1日と思われそうだけど、1日を無駄に過ごす事を考えればよほどいい。


休憩時間になり、あたしはさっそく京一郎の席へと向かった。


「さっそくだけど、平仲さんはテスト前にどんな勉強をしているの?」


「あたしは先輩たちからテスト問題をもらって、過去問題を解いたりしてるよ」


「あぁ、さすがだね」


京一郎はそういってほほ笑んだ。


「できれば過去2年間分の問題を解いた方がいいよ。毎年必ず出題されているものを絞り込みやすくなりから」


そう言い、京一郎は一冊のノートを取り出した。


「なに、このノート」


「見て見なよ」


そう言われてノートを開くと、各科目の予想問題がずらりと書かれているのがわかった。


「すごい、これ全部京一郎が?」


「あぁ。俺も平仲さんと同じで先輩たちにテスト用紙をもらって、その中から予測を立てているんだ」


それにしても、あたしとはやり方は随分と違う。