明彦の事は本当に好きだった。
できればこんな別れ方はしたくないし、今でも好きな気持ちは残っている。
だけど、明彦が相手ではあたしはどんどん腐って行くのだ。
競争心を失い、輪郭がないようなぼやけた生活を送って行ってしまう事になる。
教室へ入ると京一郎が机に向かって勉強をしているのが目に入った。
この美はまだ登校して来ていないようだ。
あたしはすぐに京一郎に声をかけた。
「おはよう」
「ん……あぁ、おはよう」
京一郎は教科書から顔を上げてほほ笑む。
その笑顔はさすが学年1位のカッコよさを持っているだけあった。
だけどあたしが興味があるのは京一郎の顔ではなく、その成績だけだった。
「なんの勉強をしているの?」
「数学だよ、昨日新しいところが出たから」
「あぁ! あの数式って少し難しいよね」
あたしはそう言い京一郎のノートを見た。
カラフルなペンを使い、要点がちゃんと書かれている。
さすが、わかりやすくまとめられている。
このノートを見ているだけでも随分勉強がはかどるんじゃないだろうか。
できればこんな別れ方はしたくないし、今でも好きな気持ちは残っている。
だけど、明彦が相手ではあたしはどんどん腐って行くのだ。
競争心を失い、輪郭がないようなぼやけた生活を送って行ってしまう事になる。
教室へ入ると京一郎が机に向かって勉強をしているのが目に入った。
この美はまだ登校して来ていないようだ。
あたしはすぐに京一郎に声をかけた。
「おはよう」
「ん……あぁ、おはよう」
京一郎は教科書から顔を上げてほほ笑む。
その笑顔はさすが学年1位のカッコよさを持っているだけあった。
だけどあたしが興味があるのは京一郎の顔ではなく、その成績だけだった。
「なんの勉強をしているの?」
「数学だよ、昨日新しいところが出たから」
「あぁ! あの数式って少し難しいよね」
あたしはそう言い京一郎のノートを見た。
カラフルなペンを使い、要点がちゃんと書かれている。
さすが、わかりやすくまとめられている。
このノートを見ているだけでも随分勉強がはかどるんじゃないだろうか。