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北乃リナのおかげでスッキリしたあたしは、家に戻り再びパソコンを開いていた。


ダイレクトメールでミカンにうまく行った事を伝えると、ミカンはあたしの役に立てたことをとても嬉しく思っているようだった。


《クレーマー;ミカンさん、これからも仲良くしてくださいね!》


掲示板上でそう書き込みをして、電源を落とす。


思いがけない仲間ができてにやりと笑う。


何かあるたびにこの掲示板に書き込めば、きっとミカンがなんでも調べて教えてくれるだろう。


たとえそれが間違えた情報だとしても、あたしは『ミカンの言葉を信じ込んでしまったかわいそうな子』を演じればいいだけだ。


これほど都合のいいことはない。


あたしは鼻歌を歌いながら机に座り、教科書を開いたのだった。