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学年トップのカップルと言う事で、2人が教室へ入ってきた時には大歓声が沸き起こった。


しかし2人はキョトンとした表情を浮かべていて、クラスメートに誘われて順位表を確認するまで何のことか理解できていない様子だった。


順位を確認し、お互いに手を取り合って喜ぶ2人。


そんな2人を見てあたしは奥歯を噛みしめた。


この美さえいなければあたしが学年トップになっていた。


みんなに祝福されて喜んでいたのはこのあたしだったのに!!


そう思い、両耳を塞いで2人の声を自分の世界からかき消したのだった。