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翌日、あたしは7時前に起きて学校へ行く支度を初めていた。


まだ早い時間だけれど今日は上位10名の名前と総点数が張り出される日だ。


それを早く確認したかった。


いつもより手ごたえのあった今回のテスト、順位を確認することは楽しみでならない。


朝から鼻歌を歌いながらキッチンへ降りていくと、両親が不思議そうな表情を浮かべた。


「今日はテスト結果がわかる日なんだよ。もしかしたらあたし女子の中では1位になるかもしれないから」


自信満々にそう言うと、お母さんは目を見開いた。


「本当に!? 数学のテストもすごくよくできていたものね! お母さん楽しみだわ!!」


そう言い、パンッと手を叩く。


「それはすごいなぁ。知世は勉強が好きなんだな」


そう言い、ほほ笑むお父さん。


その言葉を聞きながら、あたしは食卓に座った。


別に勉強が好きなわけじゃない。


ただ、誰にも……特にこの美には負けたくないだけだ。