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ショップングモールの中を隅から隅まで歩き回ると、すでに太陽が傾き始めていた。


「もうこんな時間!?」


花梨がスマホを見て目を丸くする。


「楽しい時間はあっという間だよねぇ」


なんだかんだ言って、あたしもほしかった洋服を買って満足している。


「本当だよね。明日も休みだし、まぁいっか」


花梨はそう言いほほ笑んだ。


1日が終わってしまう寂しさをすぐに切り替える花梨。


そんな花梨がたった1つこだわっている物が、洋ちゃんだ。


「明日は1日ゆっくり寝るんだぁ!」


花梨はそう言い、大きく伸びをしたのだった。