しばらく待っているとミカンからの返事が来た。


《そう言われても、様子を見ようって言ったじゃないか》


「この、役立たず!!」


思わずそう怒鳴り、マウスを壁に投げつける。


蓋が壊れて電池が2本転がって出て来た。


あたしは肩で呼吸をしながらスマホを取り出した。


不安が膨れ上がり、今すぐ発散しなければ発狂してしまいそうな状態だった。


名無しは誰だ?


本当にあたしを特定しているのか?


自転車の女は誰だ?


あたしに復讐をしているのか?


今まで怒鳴り散らしてきた人間は何十人もいる。


その中から犯人を見つけ出すなんて検討もつかなかった。


もしかしたら、相手は複数犯かもしれない。


イライラしながら果歩へ電話を入れる。